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r-fukai's Diary ausf blogger

火曜日, 10月 11, 2005

野村総合研究所のオタク分析再び

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0510/06/news068.html
この間の記事よりももう少し詳しい説明が見つかった。やっと「帰属」「自律」「共感」の意味がわかったよ。
>(1)他人に良さを理解してほしいと思う「共感欲求」
>(2)何でもそろえたいと感じる「収集欲求」
>(3)自分の意見を広めたいという「顕示欲求」
>(4)自分なりの考えを持ちたいという「自律欲求」
>(5)オリジナル作品を作ったり、改造したりする「創作欲求」
>(6)気の合った仲間にだけ分かってもらえばいいと考える「帰属欲求」
ふむん。「共感」と「帰属」はある意味で対立する概念な訳だ。「顕示」と「創作」、「顕示」と「自律」は対になっているのではなかろうか(創作しておきながらそれを広めずにしまいこむ人や、自分なりの考えを持ったけどそれを広めようとしない人はあまりいないだろう。後者は結構いそうな気もしないでもないが)。
それとも、これらの軸は実は完全に独立しているのだろうか。「共感」で理解してもらいたいのは自分がある作品を好きだという気分だけで、「創作」には作った作品を世に広く問うことも含まれていて(「自律」には自分の考えを世に広く問うことも含まれていて)、「帰属」の対象は非常に限られたコミュニティだけのことではなくて、オタク側と一般人側という緩やか過ぎる分類によってなされているのだろうか。
まぁ、そういう理詰めの方向からのアプローチではなくて、オタクの行状を観察して導き出された尺度なのかもしれない(共感と帰属がどちらも高いグラフは矛盾しているように思えるが、えてして人間は矛盾しているものであるから、人間の記述としては間違っているとはいえない)。
この分析は学術的研究成果として見るべきものではないのだろう。どちらかといえば、広告代理店が行なった市場分析のような匂いがする。
目の前に広がる混沌になんとなく目鼻がついたように見える枠組みを提供している、発表者の意図はそんなところにあるのではないだろうか。なんとなく目鼻がつけばいいレベルなので、穴なんかあったって構わない。穴を塞ぐことで目鼻が細かくなってしまって判りにくくなるほうが余程良くない、というスタンスなのだろうな。
ところで、細々と同人誌を発表し続けている身からすると、創作同人の代表が腐女子なのはなんか納得行かないんですけどなんでそういうことになってるんですかね。ストレートなエロパロよりはやおいの方が世間に受け入れられやすいからですか(私はエロはやってないんだけれども、男性向け創作とやおいが同人誌世界の二本柱であることは認識している)。