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r-fukai's Diary ausf blogger

月曜日, 10月 03, 2005

松下電器産業と価格.comを同列に語るのは無理がある

http://www.otsune.com/diary/2005/10/02/5.html#200510025
そもそも、犯罪者であるところのクラッカーの行為と、上場企業の行動をいっしょくたにして語るというのは、いくらなんでも乱暴だと言わざるを得ないだろう。
犯罪者に対する備えを欠くということと、適法行為なら何でもやってよしということの間にもずいぶんと解離がある。これらを同一のくくりで語るという視点が多くの賛同者を集めるとはとても思えない。
それに、価格.comはセキュリティホールを放置していたから責められたのではなくて、セキュリティホールを放置することによって発生した被害にほうかむりをして逃げようとしたから責められたのではないのだろうか。
結局、両企業ともに、企業が社会に対して負っている責任をないがしろにしたことで責めを受けているのだ。
性善説云々という解釈を特許制度に持ち込むとすれば、性善説によって成立しているのは特許制度そのものであり、それを法律の欠陥として指摘するのならば話は通ると思うが、一企業の行動に当てはめて語るのは無理がある。
「法制度に欠陥があるのだからその欠陥に触れる運用は慎むべきだ」という言説と、「法を無視して行動する輩に対する備えをきちんとすべきだ」という言説は、どちらも企業の行動を縛るという共通点はあるだろうが、それ以上の共通点を見出すことはかなりの無理を生じさせるものではないか。