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r-fukai's Diary ausf blogger

火曜日, 8月 22, 2006

時をかける少女

何かを書いたとしても、他の誰かと同じようなことしか書けないのならば、敢えて書くことはない。
というのが、このbloggerバージョンを始めるに当たって自分に課した命題なのだけれども、他の誰かとは違うなにかを持ったエントリを書く、という効果ではなくて、エントリ自体を書かないという効果しかもたらさないことに最近気づいた(遅いよ!)。
というわけで、非常に陳腐なことしか書けないことが予め判っていることでも積極的に書いていこうかな、と少し考えを改めたので、映画の感想も書いてみようかと思う。
8/14に新座までNS-1を飛ばして見てきた。国道17号から国道463号、国道254号を辿るだけなので、周囲の自動車がぶっ飛ばしてて怖いのを除けば楽勝。埼玉大学ってあんなところにあったのか。
とまあ、余禄はこれくらいにしておいて実際の本編の感想なのだが、これが実にいい映画であった。
久々に、入場料1800円が少しも惜しくない映画を観た。もう一度観にいっても良い。DVDも買おうと思う(イノセンスほど無意味に高価だとすこし躊躇してしまうが)。
こんな風に心に響く青春ものを味わったのは、小説版の「六番目の小夜子」を読んだとき以来なのだけれども、あちらと違って登場人物との世代感覚が明らかに異なっているし、いわゆる「先生や親の言うことをよく聞く優等生」もいないので、実際に過ごしてきた自分の平板でつまらない高校生活と比較して憂鬱になるということもなかった。これは年代やら実際にどういう高校生活を送ってきたかにも関係するだろうから、非常に個人的な話だ。
SF者としては、時間跳躍(と書いてタイム・リープとルビを振りたくなる)によって巻き戻されてしまう世界について、なんとなくもやもやするものを感じてしまうのだけれども、そういう風に視点を世界に持っていくのは、この物語の枠組みにはそぐわないので不問にしたい。ものすごいネタバレをしない限り、詳細には語れないという理由もある。気が向いたら別のエントリでやるかもしれない(おそらくやらない)。
夏の日の青い空と雲が効果的に使われている作品なので、夏の間に観ておくほうが、劇場から出ても余韻に浸れて良いのではないだろうか。とはいえ、上映館が少ない(上にフィルム数も少ない)ので、掛かっていない県の人は大変だろうが。