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r-fukai's Diary ausf blogger

土曜日, 9月 13, 2008

スカイ・クロラ(続き)

最初に書いておくけれども、このエントリは完全ネタバレです。まだ読んでいない/観ていない人で、読んだり観たりするつもりがある人はここでブラウザのタブを閉じましょう。

映画のパンフレットを読んで、脚本が執筆された時点では「スカイ・クロラ」と「ナ・バ・テア」しか発行されていなかったと知った。
それで、「スカイ・クロラ」は先ほどのエントリを書く時に飛ばし読みしたのだけれども、そこで映画にしかないシーンなのに既視感を覚えたシーンがあったのに気がつき、さらに上の文章の情報を得て、幸いにもすぐに見つけ出せる位置にあった「ナ・バ・テア」を読んでみた。

散香の墜落現場に着いた草薙水素が、「可哀想に」と言ったやじ馬に対していきなり切れるシーンがあったが、これはナ・バ・テアにあるシーンで、周囲の状況はだいぶ違う。
映画の草薙水素は、もうほとんど戦闘機で出撃をしない管理職になっていて、それまでにも水素の心情を説明するシーンや台詞は特になかった。
それに比べてナ・バ・テアの方では、草薙水素は名前は判らないがとある基地に配属されたばかりでエース級の活躍を見せている第一線のパイロットで(スカイ・クロラにおける函南優一に似ている)、小説は草薙の一人称で進むために、パイロットとして空を飛ぶこと、戦闘機で相手を殺すこと、いつか誰かに殺されることについての彼女の見解を知ることが出来る。それに加えて、墜落したのは同じ作戦に出撃した同僚で、被弾した同僚機を最寄りの基地までエスコートしている最中に力尽きて墜落に至るという経過をたどる。その同僚とは出撃までにいくらかは会話を交わしていて、それなりに感情的な関係も出来ているのである。
これだけ前に説明される情報が違うと、同情的な台詞を吐いたやじ馬に対していきなりキレるという結果的には同じことをやっていても、映画版と原作ではあまりに印象が異なるだろう。
何故にかなり無理のある構成をしてまで、ナ・バ・テアのシーンを持ってきたのかは判らない。時系列的にも、ナ・バ・テアはスカイ・クロラとはかなり離れているのである(時系列的に並べると、ナ・バ・テアが最初の巻でスカイ・クロラは最後の巻になるのである)。
それを無理矢理持ってきたために、映画だけ観ていると草薙水素のキャラクターは非常にエキセントリックに見える(まぁ、単にヒステリックと言ってしまってもいいのだけど)。
私ごときが読み取ったりすると、単に草薙水素が精神的に不安定な状態にある、ということを強調したいだけだったのかと思ってしまう。
「ナ・バ・テア」の当該シーンは結構良いシーンだと個人的には思うので、そんな目的のためだったら、結構悲しい。

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