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r-fukai's Diary ausf blogger

木曜日, 3月 29, 2007

水素燃料に関する最近の解

以前のエントリで、「水素」という物質のまことに厄介な性質について書いた。
そのエントリでは、水素を窒素と反応させてアンモニアとして持ち運ぶという解を紹介したわけだが、今回はアルカリ土類金属であるマグネシウム(Wikipediaで調べてみたら、最近はBeとMgはアルカリ土類金属とは呼ばないらしい)と水を反応させることで水素を作り出すという解が紹介されている。
高校か中学の化学の授業で習ったと思うが、アルカリ金属とアルカリ土類金属は、常温常圧で水と激しく反応し、水素と水酸化物を作る。この水素を利用するわけだ。
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20346068,00.htm
http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000056025,20101509,00.htm
後者に至っては、マグネシウムと水の反応というのは結構激しいので、それ自体を動力として取り出してしまうらしい。
どうやら、反応条件を工夫することで水酸化マグネシウムではなく酸化マグネシウムを作り出すようだが、基本的には同じことだと言って良いだろう(Wikipediaの第二族元素の説明によると、酸化物は水と反応して水酸化物を生成するとある)。
前者の研究では、生成する酸化マグネシウムは電力で元のマグネシウムに戻すようだが、後者の研究ではさらに一歩進んで太陽光励起レーザーで戻すようなので、環境負荷はさらに低いことになりそうだ。
マグネシウムは地殻にも豊富に含まれるし、なんなら海水から取り出してもいいわけで、これらは相当有望な解になりそうな予感がする。案外、水素燃料自動車の時代は近いのかもしれない。

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