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r-fukai's Diary ausf blogger

日曜日, 11月 28, 2010

Amazon詳細検索の謎

Amazonには詳細検索という機能があり、ある月の間にある出版社から発売される文庫の一覧を表示させることが出来たりする。
例えば、アスキーメディアワークスから2010年の10月に発売される電撃文庫の一覧を得るには、「キーワード」に"電撃文庫"、「出版社」に"アスキーメディアワークス"、「版形」に"文庫"、「出版年月」に"2010年10月のみ"、「出品者」に"Amazon.co.jpのみ"を指定する。そうやって検索した結果が以下のリンクである。



おや? 「x巻からy巻セット」という項目が入っている。amazon.co.jpも色々売るための努力をしているようだ。しかしながら、新刊の情報だけが欲しい場合には余計だ。
そこで、「キーワード」に"-セット"を加えてみる。それが以下のリンクである。


最初のリンクでの表示件数が、17件。そのうち「セット」が4件あるので、「セット」を取り除いた結果は13件になるはずだ。しかし下のリンクでは12件しかない。
微妙に順番が変わっているので判りにくいのだが、どうやら「ロウきゅーぶ!」6巻がリストから漏れてしまっているようだ。タイトルにも作者名にも「セット」などという文言が含まれていないのに何故?

この現象は電撃文庫に関わらず、他のレーベルでも起きるようだ。いかなる原因で起きるのかは判らない。Amazon側の問題なのだろうか。

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金曜日, 11月 05, 2010

心霊スポット調査隊みたび

この記事は、前回書き漏らしたことの落ち穂拾いである。
「心霊スポット調査隊」だが、他にも彼らがやっている調査があった。
磁場を検出する機械を置いておき、変化があればそこに霊が存在していることの証左だというのだ。
使われているのは現在では使われていない「ガウス」という磁束密度を表す数値である。その数値が何故変わるのかの説明はないので、何が起きているのかは判らない。
彼らの説では、霊魂は電気からエネルギーを得ているらしいので、霊が現れるのは、雷が落ちた時などなんらかの電気エネルギーを得られた時だというのだ。
正直言って、この磁場に関する説はかなり眉唾だと思う。EVPが記録されるからには何かしらの電気的エネルギーを必要とするのは判るけれども。

もう一つ。サーモグラフィ撮影による、その場所の温度変化を観測するという調査もやっている。
調査はほとんどの場合夜に行なわれるので、室内などはほとんど同じ温度なのだが、摂氏10°程度の変化が記録される。
これはこれですごいことだと思うのだが、彼らはあまり深く掘り下げたりはしない。
いつだったか、劇場の幽霊が座るとされている席の温度が明らかに他の席より低かったことがあったのだが、それは天井から少量の水が滴っていてその気化熱によるものだった。素人が調べられる範囲での原因追求がされているので、でっちあげをしているのではない、ということは信じられるかも知れない。
しかしながら、「霊がエネルギーを吸い取ったから温度が下がった」などという熱力学の第二法則を無視した言動があり、彼らが"科学的な調査"をするための能力を持っているかどうかは疑問である。

地上波放送から心霊オカルト番組が消えて久しいなか、日本人の視点からは新鮮なこの番組を毎週楽しみにしている時点で彼らの思うつぼに嵌まっていることは間違いない。

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機動戦士ガンダムUCについて

しばらく前まで「ガンダムA」を買っていたので連載を読むことも出来たのだけれども、とうとう読まずじまいだった福井晴敏の機動戦士ガンダムUCの「ユニコーンの日」上下巻を読んだ。

ものすごい違和感があったのは、スペースコロニーの側面外壁を破って内部に侵入する工作部隊が、外壁の回転に同期した運動をしつつ疑似重力からは自由でいられる、というシーン。
いやいやいや、外壁と同期して移動するならずっと加速を続けなければならないから、コロニーが1Gの疑似重力を作り出すべく回転しているのならば、同期運動をしている物体の内部にも1Gの重力が掛かっているように感じられる、筈。
おそらく、スペースコロニー内部での物理をそのままコロニー外部にも適用できると考えていたのだろうが、加速度運動と疑似重力との関係をきちんと理解しないままに描写してしまったに違いない。回転運動が加速度運動であることも理解できていたかどうか。
元がテレビアニメであるから、物理的考察がきちんとされていないのは仕方がないのだが、そこを敢えて掘り下げて書くものだからこういう齟齬が生じるのだ。しかも不勉強な状態のままで書くとは呆れる。

バンダイチャンネルで前半だけ無料で配信されたアニメのガンダムUCの2話でも、ZZの時代から引き継がれたネェル・アーガマの艦橋レイアウトが、無重量状態での運用を全く考慮していない不合理なものであるという描写があり、なんでぼろが出るような描写をわざわざするのか、と思った。
「逆襲のシャア」で地球に落とされる小惑星を進行方向から押して(減速させて)落着を阻止するなどというずっこけシーンがあるのだから、現実とは異なる物理法則が働いているとして考えるのが良いのかも知れない。

作中に登場する、クシャトリヤというニュータイプ専用モビルスーツが、ファンネルを格納している部位の名前が「バインダー」となっているのだが、binderというと文房具のバインダーを想起してしまい、「何を綴じるのだ」と考えてしまって戦闘シーンにのめり込めずにいた。
ZZに登場したクィン・マンサの部品がバインダーとなっていてそれが引き継がれたようなのだが、もしかして
http://ja.wikipedia.org/wiki/バインダー_(農業機械)
の意味なのだろうか。ファンネルとか漏斗だからあり得そうな気がしてきた。

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心霊スポット調査隊ふたたび

以前にも書いたが、Discovery Channelの「心霊スポット調査隊」(原題:GHOST LAB)が、第二回の"やらせでなければ"すごい現象以来、ぱっとしない。
彼らが重視するのは、EVPおよびVPという現象だ。EVPは"the Electronic Voice Phenomenon"のアクロニム。VPは前者からElectronicを除いたものである。
なにが違うのかというと、EVPは録音テープやボイスメモのようなエレクトロニクス機器での録音に入っている霊の声、VPはその場にいた人間も聞き取れる霊の声となる。
日本の心霊番組では、主に心霊写真や霊能者の霊視に重きを置いているが、以下のURLのページを読むと、欧米ではエジソンの霊界電話を嚆矢としてさまざまな機器による霊の声の録音を研究する動きがずっとあったらしい。
http://www.asahi-net.or.jp/~QR7S-TMYM/ITC/History.htm

1970年代に、つのだじろうのオカルトマンガを発端とした心霊ブームが起きた(そしてその洗礼を私も受けた)わけだが、その時点で欧米では盛んに研究されていたEVPについて、なぜかつのだはほとんど触れていない。
「うしろの百太郎」の冒頭でエジソンの霊界電話を紹介しているに留まっている(最初のうちは主人公の父親が心霊現象を科学的調査で解明するというギミックがあったが、読者受けが悪かったのか、父親の存在は希薄になっていき、主人公の背後霊であるうしろの百太郎の活躍によって悪霊が祓われるというパターンになっていったと記憶している)。
「心霊スポット調査隊」を観ていても、EVPはなんかぱっとしない。なんだろうか、日本では霊魂は死者の人格を保っているという前提が広く信じられているので、恐山のイタコのように霊能力者は死者の声を代弁し、その場にいる人間とある程度の会話が成り立つ筈だという思い込みがある。しかし、EVPはほとんどが長くても台詞一つだけで、短いものは意味不明の途切れ途切れの声なのだ。調査隊のおっさんが霊を挑発するような言葉を喋った後に記録されることが多いので、会話と言えないこともないのだが、その場では聞こえないのだから会話を続けようがない。
Discovery Channelには「怪奇現象の研究」(原題:A HAUNTING)という番組もあって、こちらは心霊現象を目撃者のインタビューと再現ドラマで淡々と紹介する。ただ紹介するだけで落ちも何もない。それが却って恐ろしい(こちらにも心霊現象調査を行なっている団体が現れ、EVPを採取している場面がある)。

「心霊スポット調査隊」がしょぼいと感じられるのは、彼らが霊魂という存在を意識を持たない自然現象的なものと考えているのが透けて見えてしまっているからかも知れない。

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