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r-fukai's Diary ausf blogger

月曜日, 10月 31, 2005

非暴力的ゲーム? はっ、くだらないね

http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20051031205.html
えーと、無知なる衆生に素晴らしい俺様の理論を滔々と語りかけ続けて、信者を増やしていくゲームですか?
製作者が本気で真面目に作っていたならば、純粋に個人の欲求を満たすことのみを団体維持の原動力とすることもできるようにしていてもおかしくない(要するに、金儲けのための集団とすればいいだけの話なのだが)と思うのだけれども、このゲームはそうなっているのだろうか。
そうなっていないなら、このゲームは私にとっては非常に気持ち悪い展開になるであろうと予想できる。
「仲間には善意しかない」という極端なデフォルメを受け入れるには、このゲームの舞台は少々生臭すぎる。

映画版Zのタイトル

http://www.z-gundam.net/zg3.html
http://pzkpfw.blogspot.com/2005/08/z.html
こんなことを臆面もなく書いたのだけれども、第三部は「星の鼓動は愛」というタイトルで、ちょっと調べてみた限りではこういう題のSFはないようである。
要するに上のエントリは間違いでした、ということ。
それはそうと、最近、休みの日は日が落ちるまで何もする気力が湧かないので、「恋人たち」を一体いつ観にいけば良いのか、見当も付かない。

金曜日, 10月 28, 2005

自費出版

http://blog.drecom.jp/akky0909/archive/388
いやはや。自分では面白いものを書いたと思っている同人誌30部を身内に押し付けたりなんだりしても、売り切るのに四苦八苦している人間からすれば、いくら一般書店流通に乗るとはいっても、初版500部なんて空恐ろしい数字、とても信じられない。
ましてや1000部なんて、プロの作家のハードカバー初版が3000部とか言われているのに、無名の新人の自費出版で、絶対に売れることなどあり得ないと断言しても良いくらいだ。
ありていに言えば、相手の市場に関する無知に付け込んだ詐欺なんじゃなかろうか。証券会社のセールスマンに適当なことを言われて大損する(でも証券会社は痛くも痒くもないどころか手数料が入って儲かる)という構造と同じものを感じる。

生命、宇宙、すべての答え

http://www.google.co.jp/search?q=%E4%BA%BA%E7%94%9F%E3%80%81%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%80%81%E3%81%99%E3%81%B9%E3%81%A6%E3%81%AE%E7%AD%94%E3%81%88
Googleさんは賢いので、某コンピュータが750万年掛かって導き出した「生命、宇宙、すべての答え」を一瞬にして導き出してくれます。すごいですね。
まぁ、真面目に計算すると大変な超越関数も、表があれば一瞬で引けるのと同じことなんだけど。

無駄にすごいMSN Spaceの仕様

http://www.hsbt.org/diary/20051028.html
この仕様は、技術部門に対する営業部門の要求をほぼ実現した結果だろう(もしかすると、こういう馬鹿な要求をしてくるユーザもいるかもしれない)。
ActiveXとかを使わない限り、こんなのは実現できないと思うのだけど(IEにWORDの修飾要素が解釈できるなら話は別)、そうまでしてこんな機能を使いたいと思うユーザはどれくらいいるのだろう。WORDの半端なWYSIWYGがWebページに反映することはそんなに重要だろうか(しかも、特に望んでいなくても、強制的に反映されてしまうのである)。
ユーザが別に欲しいと思っていなくても、カタログに載っていれば訴求力を発揮するというパターンだろうか(ないよりはあったほうが良いよね、という思考停止判断)。

室内用ラジコン飛行機

http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0510/27/news073.html
あ、これはちょっと欲しい。
私の暮らす部屋は八畳もないので、自分の部屋の中で飛ばすことはできないが。
ちなみに、コントローラと飛行機との間の通信には赤外線を使っているのでラジコンではないのだが、リモコン飛行機と呼ぶと線でつながっている製品になってしまう(昔はそういうものがあった)ので、やむなくこうした。

木曜日, 10月 27, 2005

ロストワールドが復活

http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0510/26/news087.html
わー懐かしい。
……人間って、自分の思い出を無神経に弄繰り回されると怒るって知ってますか?

小惑星探査機はやぶさは地球に帰還できる予定

http://www.jaxa.jp/press/2005/10/20051027_hayabusa_j.html
小惑星イトカワとランデブーしたところで、三機あるリアクションホイールのうち二機までが故障して、ミッション継続を危ぶまれていたはやぶさだが、残された一機のリアクションホイールと化学ロケットエンジンのみで地球への帰還を含むミッション完遂の目処が立ったようだ。
なにはともあれ、めでたい。

水曜日, 10月 26, 2005

東京湾で発見された体長5mのホオジロザメ

http://www.nikkansports.com/ns/general/f-so-tp0-051026-0026.html
でかっ! こわっ!
写真に対比物があると判り易い。
私は5mとか言われてもすぐにどれくらいの長さなのか思い浮かばないのだが、これは私の感覚が鈍いのではなく、子午線の長さなどという生活からかけ離れたものを単位の拠りどころにしているメートル法が悪いのだと言っておこう。
なんだよ子午線て。円周ならまだしも、1/4円じゃねーか。

ビー玉

http://www.geocities.jp/journey4web/Tsu/TSUBboul.html
http://gogen-allguide.com/hi/biidama.html
文献での使用例について言及している分、後者の方が説得力は高い。できれば引用もしくは文献名が欲しいところだけれども。

2004年?

http://d.hatena.ne.jp/trivial/20051025/1130167129
>ライトノベルが「発見」されたのは2004年のことだった
はて? 2004年というと去年のことだと思うのだが、去年になにかしらライトノベル世界に事件が起きたかしらん? 去年……去年……「イリヤの空、UFOの夏」が完結したのが去年だったか……いや違う。一昨年だ。それじゃあ、「撲殺天使ドクロちゃん」が始まったのが去年か……これも一昨年じゃん!
ライトノベル解説本が乱立したのは去年か(「ライトノベルめった斬り」の発行は2005.12.07)。ということは、こういう企画本が複数出版されるような状況を指して「発見」としたのだろうか。これならばそれほど違和感はない。
そもそも、わざわざかぎ括弧で括っているのだから、「発見」には辞書的な意味以外に何かしら意味が与えられているはずだと思うのだが、その説明がないのでなんのことやらさっぱりなのである。関連エントリが3つあるのを発見して読んでみても今ひとつ判然としないのだけれども、評論の話をしているのでやはり上の解釈でいいのか。というわけで、上のリンクはあまり適切ではない。
http://d.hatena.ne.jp/trivial/20051025
こちらでリンクされる3つのエントリをまとめて読まないと上手く理解できないようだ。それってblogエントリの書き方としてどうなのよ。個人の自由だって言われればそれまでだが。

火曜日, 10月 25, 2005

パンダ外交政策

http://www.excite.co.jp/News/bit/00091128188607.html
流石にこういう軽い記事では、中国共産党のパンダ外交政策について触れるところまではいけないようだ。
この記事を読んで、何故日本とドイツとメキシコにだけ中国籍ではないパンダが一頭ずついて、中国から借りて繁殖させると「全て」中国籍にされてしまうのか(人工繁殖促進の観点からすれば、明らかにマイナスだ)というところまで考える人がどれくらいいるだろうか。

アンナミラーズはどうなのよ?

http://d.hatena.ne.jp/Hayashida/20051024/1130167884
私自身はアンナミラーズには殆ど行ったことがないのだけれども、「アンナミラーズにはウエイトレスに狼藉を働く客に睨みを効かせる男性店員がいる」などという話は聞いたことがない。当たり前だ。一般的な飲食店にはそのような店員はいない。一方で、アンナミラーズはウエイトレスの可愛い(とあえて言っておこう)衣装によっていくばくかの集客力を得ている。いわゆる「接待」を行なっていないメイド喫茶とその構造は同じだろう。何故にこの人はアンナミラーズには文句をつけないのだろうか。
以前にこの人は法律による線引きは警察が恣意的に運用できるから無意味、というようなことを書いていたような気がするけれども、ならばアンナミラーズも問題にされてしかるべきではないのか。
"アンナミラーズ"と"「接待」を行なっていないメイド喫茶"を(この人の中で)峻別しているものはなんなのか、それをはっきりさせない限り、「変なことを言ってる人」としか看做されないのではなかろうか。
……まさかとは思うが、衣装だったりはしないよな? 察するに「アンナミラーズの売りは、ウエイトレスの衣装だけではない」という点であるような気がするのだけれども、それは警察以上に恣意的で、広く受け入れられる見解とはとても思えないので、これは私の下種の勘繰りというものだろう。

月では酸素には困らないかも

http://www.sankei.co.jp/news/051020/kok026.htm
ふーん。それじゃ酸化鉄まみれの火星では、少なくとも酸素だけは心配しなくても良いという事か。
水素も簡単に得られれば、とりあえず生命活動に必要な水と酸素は確保できるということになるけれども、水素についてはどうなんだろう?
太陽風が当たることでヘリウムが月の表土に蓄えられているという話があるくらいだから、ある程度は水素もあるのだろうか。これは火星ではあまり期待できそうにない。
映画トータルリコールでは火星を支配する企業は酸素の供給を操っていたわけだけれども、実は水の供給のほうがあり得るのかもしれない。画的に面白くないけど。

土曜日, 10月 22, 2005

うーん、なスペック

Appleの新製品は、PowerMac G5 QuadとPowerBook G4 Hi-Rezだった。
Intel Macに移行する前に無理してでも買うスペックでは、正直ないと思う。
こういう製品しか出せないようなCPUスペックだから、Intelに移行せざるを得なくなったというのが正直なところだろう。
私は相当の無理をしない限りは買えないので、当然スルー。

水曜日, 10月 19, 2005

BMWが東京モーターショウの見所をPodcastで配信

http://japan.internet.com/busnews/20051019/5.html
一瞬video Podcastなのかと思ったのだが、従来の音声だけのようだ。
でもなかなか面白い試みではある。博覧会とか博物館とか美術館でもやってみたらいいのではないか。

ネットがなければ成立するのだろうが

http://www.nytimes.com/2005/10/18/international/asia/18japan.html
http://www.asahi.com/international/update/1019/004.html
なんてあからさまな自作自演なんだろう。
判らない人のために説明すると、NewYork Timesの記事にあるNorimitsu Onishiという記者は、朝日新聞社内にあるNewYork Timesの支社(要するに住所が同じ)に籍を置いてせっせと日本を非難する記事を量産しているのである(調べてみればすぐ判るのだが、嘘ではない)。
その記事を出自を隠して朝日がネタにするなどというあからさまにも程がある行為は、平成の今日にはもはや通用しないということを、朝日新聞の記者は肝に銘じておくべきだろう。
いわゆるジャーナリズムをやっているのではなくてコントをやっているのなら止めないけれども。

カフェーとメイド喫茶の明らかな相違点

http://www.geocities.jp/showahistory/history1/showa03b.html
「カフェー女給の実態」の項がなかなか興味深い。
要点は、「カフェーそのものは、そこから派生した現在のキャバレーよりも健全な場所であったけれども、女給たちを金銭的に縛ることで金離れのいい客への店外でのサービスを暗に要求していた」というところだ。
なるほど、表側の業務形態だけ見て判断したのでは、誤った結論に導かれてしまうということか。
現代の目から見れば、「女給に給料を与えず、客からのチップのみで生計を立てさせること」が問題の本質なのではないかという気がしてならないのだが、そちらを抑えておいても簡単な抜け道があると考えて、業態そのものを規制対象としたのかもしれない。
この戦前のカフェーの業態からすれば、キャバレーというのは、フェアという意味でいかにも健全だ。カフェーが規制の対象となったのは至極尤もなことだろう。
閑話休題。
つまり、法の趣旨からすれば、おそらくメイド喫茶をカフェーと同様に扱うのは意味がない。とはいえ、ウェイトレスの収入を客からのチップのみとする店舗が現れないとは限らないので、仕方ない話なのだろうか。
しかし、ますます「カフェー考現学」が欲しくなってしまうのはどうにかならないものか。

あれ?

いつの間にかblogspot.comがgoogleの検索対象になってる。
google blogはやめるのだろうか?

火曜日, 10月 18, 2005

video Podcast放送局

http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0510/18/news024.html
うーん、素早い。
まさか10/12から準備を始めたなんてことはないだろうから、Appleもある程度は計画を外部に洩らしていたということか。
このままなし崩し的にvideo Podcast放送局が増えていったりすると、ただでさえ認知度の低い地上波デジタルは本格的に開始する前に滅びてしまうのではないだろうか。

月曜日, 10月 17, 2005

続メイド喫茶と風営法

http://www.nikkansports.com/ns/general/f-so-tp0-051015-0007.html
というわけで、このような仕儀と相成りました。
http://pzkpfw.blogspot.com/2005/02/blog-post_08.html
以前にも上のエントリで書いたように、マスコミなどで取り上げられるメイド喫茶のサービスと、風俗営業法が営業許可届出対象としているカフェーのサービスは非常に似通っている。
というわけで、官憲の目に一度でも留まってしまえば、可及的速やかに営業許可届出対象とされるであろうことは、想像に難くなかった。
だからこそ「具体的なサービス内容を元に対象であるかどうかを峻別する」ことが重要だと私は認識していた(なんか偉そうだな)。
2chのニュース速報+のスレ(例によって恒久的なリンクではあり得ないのでURLは示さない。各自で探していただきたい)を眺めるに、blog界隈で騒ぎになった「性風俗特殊営業」と「風俗営業」をごっちゃにして論ずるということを、より低レベルにして繰り返している。メイド喫茶と心理的距離が近い人たちは、こういう阿呆な言論によるイメージダウンというのを一番恐れていたのだろう。

以下蛇足。
http://www.kashiwashobo.co.jp/cgi-bin2/bookisbn.cgi?isbn=ISBN4-7601-2612-0
カフェーとか女給とかでググってたら、こんな面白そうな本を見つけてしまったが、いかんせん値段が高すぎる。3800円なら迷いつつも買ったのだが。これは現代のメイド喫茶とは99%関係ないだろう。単純に個人的興味だ。

ニュース速報+のスレで見つけた面白いレス。

384 :名無しさん@6周年:2005/10/15(土) 20:22:04 ID:dYPnDUOj0
メイド喫茶なんか、そんな甘っちょろいもんいらねえよ、ケッ!
漏れはナチス喫茶とか作って欲しい。
天海祐希みたいな身長160cm以上のデカ女が店員。
メニューは芋とフランクフルトしかない。
お金を払えば目隠ししてエアガンで処刑してくれる。
ナチが嫌いな奴は喫茶スターリングラードへ行け。
夏でもとても寒い。何か注文しても二人で一つ。
思想に忠実でないそぶりをみせると、たちどころに凍ったパンで殴ら
れる。
そういう店を作ってください。おながいします。
絶対逝く!

あ、これなら一度話の種に行ってみたいなぁ(ナチスもソ連も)。

video iPodとiTunes6による全自動携帯TV番組視聴環境

http://www.dcc-jpl.com/diary/ddata2005/05A.html#2005052-00
PC上のTV自動録画システムとiTunes6から入ったvideo Podcastを組み合わせて、撮った番組を自動的にvideo iPodに転送してくれるというアイデア(つーか実装済みだからアイデアじゃない)。
うーん、素晴らしい。何が素晴らしいって、録画すべき番組(と転送すべき番組)を指定するところ以外は自動ってところが素晴らしい。やっぱコンピュータができる仕事はコンピュータにやらせなきゃいかんでしょ。
video iPodがFirewireにさえ対応していてくれれば即買いで即環境構築なのに。返す返すも口惜しや。

Appleが19日にもなにか発表

http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000047674,20088953,00.htm

写真関連でプロ向けと言ったら、ハイエンドPowerBookなんじゃなかろうか。
いまさらG5 PowerBookが出て来るとも思えないので、記事の予想通り3GHz超のPowerMacである可能性が高いが。
まぁ、あまり期待しないで待ってみよう。

金曜日, 10月 14, 2005

iTMSで始まった動画コンテンツ販売からiMac G5の半端な仕様の理由を邪推する

http://satoshi.blogs.com/life/2005/10/post_3.html
新iMac G5は、Front rowなんてものを備えている割には、TVチューナーが付いていないというまことに半端な仕様になっていて、その半端な仕様に不審の念を抱いていたわけなのだけれども、電波による映像コンテンツの配信という枠組み自体を壊してしまおうと考えているならばそれも頷ける話だ。
いやいや、まさか。新機種とはいえ、このiMac G5が現役のうちに枠組みががらりと入れ替えられるなどと、あのJobsであってもそんなことを考えているとは到底思えない。iTMSのサービスはともかくとして、iMac G5の仕様には何か他の理由があるに違いない。

歩き方認証

http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20051014301.html
そんなに人間の歩き方には特徴があるものなのか。
しかし、靴を変えると上手く動作しないのでは、少なくとも日本では使い物にならないのではないだろうか。
パスワード入力なしで認証できるという点は掛け値なしに素晴らしいので、是非とも改善を望む。

腹を立てている人

http://blog.livedoor.jp/raibudoaroguin/archives/50120404.html
うーん、気持ちはわからないでもないけれども、幇間に対して「幇間やってる!」って怒っているようにも見える。
あれか。幇間をやるのは構わないが、その手法が嫌いということなのか。
でも幇間をやるなら、相手を持ち上げられる手段をとことん尽くすってのはそれはそれでありだと思うし、この場合、持ち上げる対象以外を直接的に貶めてるわけでもないので、「そんなのに引っかかる方がバカなんだから放っておけ」で終わってしまう気がする。
こんなのは外野だから言えることなんだろうけど。

木曜日, 10月 13, 2005

ビデオiPodはFirewireに対応していない

http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20051013/apple1.htm
マジか!
AppleはFirewireを切り捨てる心算なのか。
一気にビデオiPodに対する関心が薄れていくのを止めることができない。
市場在庫があるうちに、旧iPodを買っておくべきなのだろうか。

ブログのコメント欄を本の余白として捉える

http://po3a.blogspot.com/2005/09/blog-post_30.html
性善説に立てば、こんなに素晴らしい世界はないだろうけれども、たとえ世の中全ての人間が善良だったとしても、愚か者の割合が多ければ、待ち受けているのは2chのごとき混沌であろう。
要するに情報のフィルタリングをどのように行なうのか、その手法が確立されていなければ成立しないだろう。
何故に過去の欧州で上手く行ったかといえば、識字率が十二分に低かったせいで足切りが行なわれていたからであろう。本を読んで理解できるほどのインテリの数は、現在に比べれば雀の涙と形容してもおかしくない程度の小数だったに違いない。それくらい数が少ないと、匿名性を保つことも難しくなってくるのではないだろうか(筆跡や文の調子などで個人を特定できるのではないか)。
というわけで、就学年齢を超えていて字が読めない人間を探すほうが難しい現代においては、この手法は上手く行かないだろう。残念なことではあるけれども。

Appleの新製品

http://www.apple.com/ja/
結局、大方の予想通りにビデオiPodが発表された。iMac G5の新製品は日本市場に溢れるAVパソコンと何が違うのかいまいちはっきりと見えてこない。
それよりも、iTMSでビデオiPod用の動画コンテンツの販売が開始されたことの方が、インパクトとしては大きいと思う。30分~1時間のTV番組用コンテンツを300円で売るのなら、ハリウッド映画以外は高止まりしている日本のDVD市場に風穴を開けてくれるかもしれない。日本人は矢鱈と高画質を求めるから無理かもしれないが。
ひそかに期待しているのが、ビデオiPodの画面がQVGAになったので、NScriptorなどを移植する動きが出てくるかも知れないという点だ。iPodにはLinuxも移植されているのだから、無理ではないと思うのだが、実際に手を動かしてくれる人が出てくれるかどうか。そんなことを期待している人間はとても少ないだろうが、個人的には期待しているということで。

水曜日, 10月 12, 2005

大山のぶ代の考えるドラえもんのイメージ

http://www.enpitu.ne.jp/usr6/bin/day?id=60769&pg=20051008
ふーん。
リンク先の主題であるところの「のび太のくせに……」は置いておくとして。
ドラえもんの性格は、連載当初のエピソードと、人気も安定してきたであろう10巻以降(おそらくもっと前からなのだが、安全のためにこう言っておく)のエピソードではまるで違っているだろう。大山が駄目だと感じたドラえもんの台詞は、1巻の頃のものとしてはありそうな台詞ではある。
声優が代替わりしてキャラデザインが一新されて言われたのは、大山ドラえもんの性格は少々優等生過ぎた、というものであり、確かに「道具を使って助けてくれたりもするが、基本的には口うるさいお目付け役」という性格付けは、ストーリーの根幹(駄目なのび太によってもたらされるセワシの悲惨な現状を回避するために未来からやってきた)から導き出されたものとしては正解なのかもしれないけれども、それによって原作が持っていたほんのりとした毒気が、漂白されてしまったのも事実だと感じる。たとえ現在の目から見ればコメディだったとしても、ドラえもんはギャグマンガとして扱われていた作品であり、ギャグには毒が必要不可欠なのだ。
それはそれとして、大山がキャラクターを掴むために、どれくらい原作を読み込んだのだろうか。結構読み込んだとすれば、ドラえもんの印象は1巻の頃のものから比べれば、かなり礼儀正しい方向に移行しているだろう。
そういうイメージを持った上で1巻の頃のドラえもんの台詞を忠実に再現した台本を渡されれば、違和感を感じるのも無理はないだろう。しかし、その反動で今度は原作のレベルをはるかに超えて優等生的なドラえもん像を作り上げてしまったということはないだろうか。
だとしたら、マンガの神様は藤子不二雄だと信仰して止まぬ私のような人間にとっては、少々残念な話ではある。そして、代替わりによってそのドラえもん像が引き戻されたのは喜ばしいことだ。
全ては私の勝手な妄想なので「勝手に残念/喜ばしがってろ」と言われればそれまでだが。

火曜日, 10月 11, 2005

インテリジェントデザイン論者は不精

http://phi.med.gunma-u.ac.jp/humeco/dawkins.html
「利己的な遺伝子」で一躍有名になったリチャード・ドーキンスの対談記事中での発言。
対談のもう一方を勤めるジャロン・ラニアー(リンク先ではレニエとされているが、こちらの方が日本では一般的表記ではなかろうか。ちなみにバーチャルリアリティの第一人者である)もなかなかいいことを言っている。引用すると、
>私の意見は違います。前にもいいましたが,私は,私たちが道徳の危
>機を経験していると思います。非常にたくさんの人々が,彼らのもっ
>とも根本的な道徳,倫理,精神的感受性への脅威を感じているのです。
>それというのも,彼らは,自分たちが自然の一部だと感じているから
>です。しかし,自然が道徳とは関係がない,ということになったら,
>どうやって彼らは道徳ある存在になれるでしょう?
何ゆえ科学が道徳にとって脅威になると感じられるのか、その理由の一つはこの発言によって明らかになっている。
対談記事を全て読めば(読まなくても自明だという人もいるだろう)判るのだけれども、自然は道徳的でもなんでもない。弱肉強食の世界というのも誇張された自然像だと思うが、道徳的な自然よりはまだマシだろう。それに、もし、自然が道徳的なのだとしたら、何ゆえ人間は社会を作り道徳を定めるのか。自然状態に置いておけばよいではないか。
何故そうならないかといえば、つまり、科学が道徳にとって脅威であると感じている人たちは、二つのファンタジーを見ているからなのではないだろうか。一つは「道徳的な自然」、そしてもう一つは「自然と反する人間」というファンタジーだ。
自然が道徳的であるならば、自然状態に置いておけば道徳は守られるだろう。しかし人間社会において自然状態にしておくことができないのは、人間が自然と反しているからなのである。よって人間は自然から導かれる道徳を心において行動しなければならない。
非常にキリスト教的な考え方で、私にはとても受け入れられないのだけれども、まぁそう考える人もいるだろう。しかしそれはファンタジーであると私は感じるし、キリスト教信者ではない日本人にもファンタジーだと感じられるのではないかと思う。特に日本人は自然と対立するものとして人間を見る傾向が薄いからだ。
ということは、科学と道徳を対立するものとしてみる価値観は、日本人には受け入れられる余地は少ないということになるのだろうか。
この手の問題で楽観的にものを見るのはあまり勧められる態度ではないのだけれども。
ちなみに、このURLを見つけた元のページも、コメント欄を含めて非常に面白いのでお勧め。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1127866706

道徳の授業ならトンデモは許されるのか

http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1128869567
なんだかなぁ。
道徳的な内容でありさえすれば、例えば、アダムスキーが金星人と交わした会話でもいいのかどうかを聞いてみたい。それは良くないと答えるなら、議論の余地もある気がするのだけれども、それでも良いのだという答えが返ってきたら、正直言ってお手上げな気がする。
いっそのこと、この道徳の時間に扱うエピソードは全てファンタジー世界の話にしてしまう方がまだ良いんじゃなかろうか。
小学一年生が対象だということなので、と学会の本を読んでいるような嫌な子供は流石にいなかっただろうが、もしそんな生徒がいたら、道徳を語る以前の根幹が揺らぐわけで、そういう可能性は排除しておいたほうが良くはないだろうか。
「水からの伝言」「道徳」「授業」でググったページからさらにリンクを辿った先のページがあまりに強烈だったので精神的ダメージを受けてしまった。やっぱこういう連中が背後にいるということなのか。流石にそんなところへリンクを張るのは嫌なので、怖いものが見たい人は各自で探してください。

野村総合研究所のオタク分析再び

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0510/06/news068.html
この間の記事よりももう少し詳しい説明が見つかった。やっと「帰属」「自律」「共感」の意味がわかったよ。
>(1)他人に良さを理解してほしいと思う「共感欲求」
>(2)何でもそろえたいと感じる「収集欲求」
>(3)自分の意見を広めたいという「顕示欲求」
>(4)自分なりの考えを持ちたいという「自律欲求」
>(5)オリジナル作品を作ったり、改造したりする「創作欲求」
>(6)気の合った仲間にだけ分かってもらえばいいと考える「帰属欲求」
ふむん。「共感」と「帰属」はある意味で対立する概念な訳だ。「顕示」と「創作」、「顕示」と「自律」は対になっているのではなかろうか(創作しておきながらそれを広めずにしまいこむ人や、自分なりの考えを持ったけどそれを広めようとしない人はあまりいないだろう。後者は結構いそうな気もしないでもないが)。
それとも、これらの軸は実は完全に独立しているのだろうか。「共感」で理解してもらいたいのは自分がある作品を好きだという気分だけで、「創作」には作った作品を世に広く問うことも含まれていて(「自律」には自分の考えを世に広く問うことも含まれていて)、「帰属」の対象は非常に限られたコミュニティだけのことではなくて、オタク側と一般人側という緩やか過ぎる分類によってなされているのだろうか。
まぁ、そういう理詰めの方向からのアプローチではなくて、オタクの行状を観察して導き出された尺度なのかもしれない(共感と帰属がどちらも高いグラフは矛盾しているように思えるが、えてして人間は矛盾しているものであるから、人間の記述としては間違っているとはいえない)。
この分析は学術的研究成果として見るべきものではないのだろう。どちらかといえば、広告代理店が行なった市場分析のような匂いがする。
目の前に広がる混沌になんとなく目鼻がついたように見える枠組みを提供している、発表者の意図はそんなところにあるのではないだろうか。なんとなく目鼻がつけばいいレベルなので、穴なんかあったって構わない。穴を塞ぐことで目鼻が細かくなってしまって判りにくくなるほうが余程良くない、というスタンスなのだろうな。
ところで、細々と同人誌を発表し続けている身からすると、創作同人の代表が腐女子なのはなんか納得行かないんですけどなんでそういうことになってるんですかね。ストレートなエロパロよりはやおいの方が世間に受け入れられやすいからですか(私はエロはやってないんだけれども、男性向け創作とやおいが同人誌世界の二本柱であることは認識している)。

F1日本GP

予選の途中から雨が降り、決勝は晴れという、今の予選フォーマットからすると一番つまらない展開になりそうな天候だったのだけれども、それが功を奏して現時点で他のチームと次元の違う速さを持つ二つのチームが決勝グリッドの後方についたことで、「抜けないコース」である筈の鈴鹿サーキットでいくつものオーバーテイクを見ることができたという不思議なレースとなった。唯一の例外は1周目の最終コーナーでヴィルヌーブに押し出されてクラッシュしたモントーヤ。彼が生き残っていたら、終盤のマクラーレン対ルノーの勝負はもう少し盛り上がったかもしれない(盛り上がらなかったかもしれない)。
佐藤はスタート直後にコースオフしてトゥルーリにぶつけて失格。これが今期の集大成か。やはり今のF1にはぶつけるドライバーは不要なのだと思う。

金曜日, 10月 07, 2005

野村総合研究所のオタク分析は穴が多すぎないか

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/10/06/9403.html
なんか趣味を細々と続ける妻子持ちのおじさんたちと同人の書き手側の腐女子(つまり、買専の腐女子は零れ落ちているように見えるということなんだけど)以外、全然ぴんと来ないんですけど。
http://www.nri.co.jp/news/2005/051006_1.html
こちらにもう少し詳しい説明があるが、タイプ分けに使われた6つの軸の詳しい説明がないので、「創作」「収集」「顕示」はともかくとして、「帰属」「自律」「共感」が何のことやらさっぱり判らない。評価不能。
ところで、ガチャやトレーディングフィギュアなんかのトイ関連の市場ってのは、分析に乗らないほど小さいものなのだろうか。海洋堂がうはうはなところを見ると、絶対そんなことはないと思うのだけど。それとも、それらを買っているのは主に一般層でオタクなんかではないということなのか? まさかね。
こんな穴だらけの分析で一体何が判るというのだろうか。自分達が正しく分析されていないという感覚よりも、明らかに間違ったことをやって金を貰おうとしている人がいるという点で気になる。

木曜日, 10月 06, 2005

進化論と天皇制

http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2005/10/post_bcc0.html

戦前、進化論をそれなりに理解しているインテリ層で、天皇陛下が現人神であらせられるなどと本気で信じていた奴はどれくらいいるのか。話をそこから始めなきゃ意味ないだろう。
現人神であることが本当だろうがそうでなかろうが、国家元首として尊重してそういう類の周囲の言説に無用のツッコミなどしない、なんてことができないほど世間知らずな奴は、いなかったか、いたとしても不敬罪でしょっ引かれていた、ただそれだけの話なのではないか。
リンク先で語られていることは、「キリスト教を奉じている科学者がいるのはおかしなことだ」などという変な意見と同レベルのしょうもない意見にしか見えない。
もう一つついでに言っておくと、平成の世に暮らす日本人で、進化論を信じつつ霊魂の存在も信じている人間や、進化論を信じつつアダムスキーの与太を信じている人間なんてのもいる。流石にラエリアンは教義がインテリジェントデザイン論と似たようなものなので進化論は信じていないだろう。
つまりは、直接相反しない限り、人間というのは自らの知識や信条の矛盾になど気付かないものなのだ(先に挙げた例は矛盾などしていない可能性が高いが)。そんな錯誤を日常的に味わっていない人間がいるとはとても思えない。
ここまで考えて、キリスト教信者の神の概念と日本人の神の概念があまりに違うので話がかみ合ってないだけであるような気がしてきた。
菅原道真は生前は人間として扱われていたが、死後に神として奉られた。一神教を奉ずる人間に、このことが理解できるだろうか。彼らの神と日本の神の間には、単数か複数か以上に暗くて深い溝があるのだ。
なぜにキリスト教の神を表す「天主さま」といういい言葉があったのに捨ててしまったのだろうか。捨てていなければ、このような無用な混乱は避けられただろうに。

狙撃者を発見できるロボット

http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20051004303.html

戦場では重要。
これが実戦で使われるようになったら、狙撃手側はどのような対抗手段を講じるだろう?
そういえば松本零士の戦場まんがシリーズに、米国の狙撃兵はオートの銃を使っているが、日本の狙撃兵はボルトアクションの銃を使っているから先に発見されて撃たれる、という話があったなぁ。

水曜日, 10月 05, 2005

Appleが10/12になにかやるらしい

http://blog.japan.cnet.com/staff/archives/002377.html
iPod絡みだとしたら、映像版iPodだろうか。
願望としてはG5 PowerBookなんだけど、無理だろうな。

豪の研究者が光を1秒間閉じ込めることに成功

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051005-00000001-wir-sci
こ、これはすごい。
その昔、銀河乞食軍団というスペオペがあって、その話の最初期のキーアイテムとして「光を閉じ込めておける結晶」というものが出てきたのだけれども、これは「空間そのものを切り取って圧縮したもの」だった。入射した光は、実際の空間を伝達するのと同じだけ掛かってこの結晶から出てくるというわけだ。
その伝で行けば、この結晶は「30万kmを結晶のサイズまで縮めたもの」となるわけだが、そんなものが作れるのなら、人類はとっくの昔に超光速度航行を実現して太陽系外の探査計画でも進めていることだろう。

若者が漢字を使えない理由

http://d.hatena.ne.jp/mojiura/20051004/p1
社会全体が漢字を忌避しているから学生が漢字を覚えられないのだ、という話。
特に裏付けとかそういうものはないけれども、それなりの説得力は感じられる。新聞の漢字かな混じり書きなどは、私もみっともないと思う。何故に「読めるようになる」方策を採らずに安易な方向に流れるのか。ま、そういった諸々はさておき、リンク先で例として上げているのは、漢字というよりは漢語ではなかろうか。
そして、私が思うに、日常的に漢語が使われなくなった原因として、教養としての漢文が廃れたという側面もあるのではないだろうか。
ある程度英語の語彙が増えてくると、日本語で表現するよりも英語で表現したほうがしっくり来る概念というものがある。昨今のわけのわからん英単語の氾濫は、もちろん、相手にはわからない専門的な表現を使うことで自分の発言に箔を付けたいという要素もあるだろうけれども、大半は英単語のほうがしっくりくる、というような理由から来ているのではなかろうか。
何が言いたいのかというと、日本語の文章で漢語表現が使われていた背景には、これと同じ理由もあったのではなかろうか、ということだ。つまり、日本語(この場合はやまとことばと言うべきか)で表現するよりも漢語で表現したほうがしっくり来ると感じる人がある程度の人数いるくらい、教養としての漢文が浸透していたのではないか。
ここからはまた別の話。
よく、ワードプロセッサ(というか日本語IMEだよな)を使って文章を綴ると、なんでもかんでも漢字に変換できるものだから文章中の漢字の比率が上がってしまい、それは色々と具合が悪いので、意識してひらがなで表記することを心がけよう、などと言われている。その傾向は私も自分自身の文章の中に感じられるのだけれども、余程のことがない限り、一度漢字にしたものをひらがなに開くことはしていない。これは純粋に好みの話だ。
漢語表現ではなくて漢字を使う使わないという話にしてしまうと、こういう話に堕してしまう可能性があるのではないだろうか。

火曜日, 10月 04, 2005

素人はすっこんでろぃ

http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000047674,20088050,00.htm
「PCからiPodへのデータ転送を禁止」だぁ?
iPodの使い方も知らない奴がこういう話し合いに参加しているということに呆れる。こんなことで真っ当な結論など出よう筈もない。
この発言をした不勉強な奴をこの場に連れてくることを提案した人間とそれを許可した人間は減棒だ。

月曜日, 10月 03, 2005

Dual CPUは速くするためじゃなくて遅くしないための技術

どっかの掲示板に書いてあったのだけれども、正直目うろこ(「バカじゃないのか」と思われそうだが、事実なので仕方ない)。

松下電器産業と価格.comを同列に語るのは無理がある

http://www.otsune.com/diary/2005/10/02/5.html#200510025
そもそも、犯罪者であるところのクラッカーの行為と、上場企業の行動をいっしょくたにして語るというのは、いくらなんでも乱暴だと言わざるを得ないだろう。
犯罪者に対する備えを欠くということと、適法行為なら何でもやってよしということの間にもずいぶんと解離がある。これらを同一のくくりで語るという視点が多くの賛同者を集めるとはとても思えない。
それに、価格.comはセキュリティホールを放置していたから責められたのではなくて、セキュリティホールを放置することによって発生した被害にほうかむりをして逃げようとしたから責められたのではないのだろうか。
結局、両企業ともに、企業が社会に対して負っている責任をないがしろにしたことで責めを受けているのだ。
性善説云々という解釈を特許制度に持ち込むとすれば、性善説によって成立しているのは特許制度そのものであり、それを法律の欠陥として指摘するのならば話は通ると思うが、一企業の行動に当てはめて語るのは無理がある。
「法制度に欠陥があるのだからその欠陥に触れる運用は慎むべきだ」という言説と、「法を無視して行動する輩に対する備えをきちんとすべきだ」という言説は、どちらも企業の行動を縛るという共通点はあるだろうが、それ以上の共通点を見出すことはかなりの無理を生じさせるものではないか。